渡船の心得・ルール・方法・マナー・注意点
渡船を利用する釣りは、時には危険が伴います。過去には適切な対策を講じていれば防げた可能性がある事故が多く発生しております。以下に、その対策について説明します。
- 過去の事故からの教訓を活かし、渡船技術の重要性を理解することが不可欠です。
- 緊急時に備えて、通常は過剰と思われる装備や行動も必要となります。
- 渡船は乗り合わせた別々のグループや個人の共同作業によって行われます。 個々人の独自の行動ではなく、ある程度体系化された共通の認識と技術が求められます。
- 安全にかかわる問題に関しては、自己責任という前提が通用しません。 安全はすべての乗員、乗客の責任です。全員が協力し合い、安全対策を講じることが重要です。
必須の装備
- すべての装備において磯での使用を前提に作られたものがベストです。
- 記名:
すべてのバッグやケースには、必ず名前を大きく、明瞭に記入するか、ネームシール等を利用してください。直接書き込むことが難しい場合は、粘着テープを使用し、その上に名前を記入してください。
- ライフジャケット:
浮力体固定式を必ず着用してください(股ひもを忘れずに)。膨張式は磯や貝に触れると破れる恐れがあります。安全にかかわる問題ですので使用を禁止します。
- スパイクシューズ/ブーツ:
磯専用を必ず着用してください。スパイクの摩耗を毎回点検してください。
- ロッドケース:
ロッドは必ずケースに収納してください。磯釣り向けのタイプを推奨します。
磯で滑りやすかったり、強度が不十分な素材や形状のケースを使用する場合は、そのリスクを十分に理解し、 すべての責任は自身で負うことをご了承ください。
- タックルケース/バッグ:
磯バッグやバッカン型が適しています。プラスチック製のケースは、破損や滑落、受け渡し時にフタが開いてしまうなど、多くのリスクがあるため原則として避けてください。どうしても使用しなければならない場合は、そのリスクを十分に理解し、 すべての責任は自身で負うことをご了承ください。
- ロープ:
落水者の救助や緊急撤収時に荷物を磯に残して撤収せざるを得ない場合などに必要です。(水汲みバケツのロープでもOKです)
- 携帯電話:
緊急時の連絡のため、必ず持参してください。磯では、電波の受信が弱くなる場所もあるため、磯に降りた際は、電波の比較的強い場所を事前に把握しておくことをお勧めします。
※船宿の電話番号を必ず登録しておいてください。
注意が必要な装備
- 船から磯、磯から船への乗り降りのタイミングではフードなどの耳を覆うものは平衡感覚を損います。リュックなど背負うものはバランスを崩したり引っかかることがあります。事故に繋がる可能性がり、安全にかかわるので乗り降りのタイミングでは禁止です。
渡船
港での船への荷物の積み込み
- 荷物は、降りる順番について指示があった場合は、その順番に応じて船の前方または後方に、また常にグループごと、個人ごとにまとめて配置します。早く降りる予定の人の荷物は前方へ、後から降りる人の荷物は後方へ配置します。
出船~船が磯に向かうとき
- 釣り人は船室や後方へ移動するようお願いします。その際、船の傾きを注意深く観察し、乗客同士で協力して、左右の重量バランスを保つように心掛けてください。なお、安全のため、船べりに座ることは避けてください。
- 入間では、希望の磯をめぐって船同士の競争となります。しっかりと何かにつかまって安全を確保してください。
磯近くに到着したら
- 船長の指示に従い、降りる人の荷物を舳先に向けてリレー方式で移動させます。この際、船の左右のバランスに留意するとともに、 前方に人が集まり過ぎないように注意してください。
- 磯に降りる人やその補助をする人は、船長からの磯と舳先の視界を確保するために、舳先の「左側」に寄ってください。これは伊豆半島の多くの船の操舵席が右側にあったことや、多くの人が右利きであることに由来するルールです。
※南伊豆には操舵席が左側にある船もあります。その場合、どちら側を空けるべきかは、船長に確認してください。
磯に船が着いたら
- 船が磯に接触しても、すぐには降りないでください。 船はまだ安定しておらず、潮や波や風等の状況で船を次の波で上向きに舳先を持ち上げ、そこでさらに前進し、安全に乗り降りできるよう船を安定させます。 この状態でも、船がさらにせり上がったり、下がったり、磯から離れたりすることがありますので、船の動きや波を常に見てください。
磯に降りる
- いよいよ磯に降ります。絶対に片足が船、片足が磯という状態、船と磯をまたぐような状態にならないよう、軽く磯に飛びます。このタイミングに不安があれば、船長や経験豊富な同乗者に指示を求めてください。
この時に、補助をしてくれる人がいる場合は、荷物を持たず空身で磯に渡ります。降りてからも、そこからまた船がせり上がってくる可能性もあるので舳先から少し斜に離れたところで荷物を船に乗った人から渡してもらいます。補助者はタックルバッグやクーラーボックスやバッカン等の箱物から渡して、最後にロッドケースを渡します。
グループや個人の荷物が全て降ろされたことを確認したら、手を挙げるなど、船長への合図をお願いします。
- 荷物は箱物から順に渡し、最後にロッドケースを受け取るのが基本です。
- 荷物が重い場合は、受け取る人に「重いよ」と一声かけてください。
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※入間地区の渡船での釣り場所選択は、各船において「先着順」で行われます。先に降りた人の行動が、次に降りる人たちの釣り場選択に影響します。そのため、先に降りる人は、特に迅速かつスムーズな動作での渡船を行う必要があります。その責任を重荷に感じる方は、あらかじめその旨を伝えてください。
磯での注意点
磯釣りを安全に楽しむためには、以下の点に注意してください。
- 磯に降りた後、最初に行うべきことは、波が高くなっても、風が強くなっても荷物が流されたり飛ばされたりしない安全な場所を見つけて、荷物をまとめることです。波や風の向き、大きさ、強さ、潮の干満、磯の濡れている箇所や乾いている箇所、そして磯の形状を細かく観察し、常に最悪の状況を想定して備えてください。 また、潮流や風の速さや向きが変わる際には、潮流や風によって抑えられていた波が急に大きく立つ可能性があるため、特に潮の変わり目や風向きの変わり目には警戒が必要です。
それから、釣りの準備をして楽しんでください。
- どのような状況でも海に背を向けず、海から目を離さず、安全に注意してください。荷物を広げすぎず、予期せぬ海況の悪化による緊急撤収ができるようにしてください。その磯に居ることに不安を感じたら、遠慮なく船長や宿に電話してください。
見回り
- 9:00~9:30頃に各磯を見回ります。その時に、上がる時間や磯移動の希望を伝えてください。ただし、移動できない場合もあります。
磯上げ(回収)
- 指定された時間には、船に乗れるように準備をしてください。それまでに、エサなどで汚れた磯は水できれいに洗い流しておいてください。
- 原則として降りた場所で回収しますが、潮の干満や波の関係で、船を付ける場所が変わることがあります。
- 磯に降りた時と同様に、箱物から順に渡し、最後にロッドケースを船に積みます。乗客が多く荷物が多い場合は、荷物を船上で積み重ねやすくするために、まずは下段に積むクーラーボックス、上に積み重ねるバッカン類、ロッドケースの順に渡してください。
その他注意事項
- 波をかぶることを前提とするようなスタイルの釣りを常進丸ではお断りしております。
- 磯と磯を泳いで渡ることは禁止です。飛び移れる離れ磯の場合でも、その磯が安全に釣りができる磯なのか事前に確認してください。
- ゴミは磯で燃やしたり、捨てたりしないようにしてください。
- 釣った魚を磯上に放置したり、タイドプールに残したりしないでください。
- 異なる釣りスタイルを持つ釣り人同士は、お互いの釣法を理解し、尊重することが大切です。互いに気持ちよく釣りができるよう心がけましょう。
ご協力のお願い
- 落水者、怪我人、または急病人が出た場合、救護活動への協力をお願いします。
- ベテランの釣り師の皆様には、渡船初心者の渡船時のサポートをお願いすることがございます。ご協力をお願いいたします。
※ 南伊豆での渡船利用が初めて、または不慣れな方は、ご予約時または乗船時にその旨をお知らせください。
これを見れば安全安心! 渡船利用の注意点【月刊磯PRESS 2020年10月号】

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